恋する心は“あなた”限定

「包海、境内のところでちょっと歩くの止めて休もうか。」


「は…はい。そうですね…。」


綿あめをジッと見ていた由優は慌てて顔を上げた。


そういう仕草も可愛い。


人目も気にせず抱き締めたくなる。


彼氏だったら、そういうことも堂々と出来るのにな…。


由優の小さくて柔らかい手をギュッと強く握りながら、境内へと向かった。



< 116 / 420 >

この作品をシェア

pagetop