恋する心は“あなた”限定

「俺、もう少しもらっていい?」


「は…はい!どうぞ。」


境内にやって来ると、立ち止まって綿あめを二人で食べはじめた。


由優は最初、俺が先に食べた綿あめを見たまま固まっていたが、少し経つと小さな口を開けてパクッと食べてくれたから、何だか嬉しかった。


もし食べてくれなかったから、俺…気持ちが沈みそうだったからな…。


そこまで避けられたりはしてない…ということに、内心ホッとしつつ、フワフワの綿あめを二人で食べた。


< 117 / 420 >

この作品をシェア

pagetop