恋する心は“あなた”限定
少し肩を落としながら教室に帰って来た。
昼食も食べずに机に伏せていると、隣の席に誰かが座る気配を感じた。
クラスの女子だな、きっと。
こんな気分の時にまで傍に来ないで欲しい。
しかも勝手に由優の席に座るんじゃねぇよ…。
少々、先ほどの流れからイラついていた俺は何か言ってやろうかと顔を上げた。
「あっ…ご、ごめんなさい。休んでたのに…起こしちゃった…?」
視界に映ったのは、クラスの女子じゃなくて由優。
まだ昼休みだって10分くらい時間があるのに、珍しいな…。早く帰ってくるなんて…。