†悪魔と私†


2人は会話が終わるとお互いもう何も言わず、すぐにベットに寝転んだ。

ここで眠るという表現を使わないのは、悪魔は眠らないからだ。

悪魔はベットに入って体を休めることはあっても、人間のように眠ることは無い。

そして勿論、夢を見ることもない。

寝ている間に誰に襲われても仕方ないからか分からないが、今まで眠る悪魔など、聞いたことがない。


クロードはそんなことを考えながら、ゆっくり目を閉じ、身体をベットに深く沈ませて、ただ夜が明けるのを待った。






「…なんだと?」

「ですから、やっぱり私にはあなた方の事は占えないのです。やはりその赤ん坊が関わってるからでしょうけど…」

「…赤ん坊だけではなく、それに関わった俺たちまで占いが出来なくなったというのか」

「…残念ながら」


整った眉を歪ませて、マーサは言った。





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