大切な大切な幼なじみ


正門に誰かがいる・・・見覚えがある。


「翔太・・・」


私が立ち止まると向こうも顔をあげた。

瞬間、私は走りだした。

ちゃんと校舎をデジカメにおさめて。


「翔太ー!」

「なんだよ桜!」

「私、翔太の幼なじみで本当によかったよ?」

「ああ、俺もだ。でもな?」


私はいつの間にか翔太に後ろから抱き締められていた・・・。


「俺は・・・おまえを好きになって・・・幸せだった」

「翔太・・・」


私も・・・そう言いそうになった。


「・・・ありがとう」


翔太は私の唇にそっとキスを落とした。

ファーストキスは、涙の味がした。

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