大好きっ!!
俺は声をあげずに泣いている桜音の隣に腰を下ろした。

「で…どうしたんだ?」

俺はゆっくり聞いた。

「~っっ!あのね…」

桜音はとぎれとぎれに話してくれた。

桜音のお父さんの上司が「やっぱり本社に戻ってきてくれ」と言ったそうだ。

でも、もう、桜音のお父さんは桜音と裕真と桜音のお母さんと離れたくなかった。

だから、向こうに行こうといったらしい…

お父さんはもちろん断ったが上司は聞く耳を持たなかったらしい。

そんな…

俺は言葉が出なかった。

俺たちは大人の都合で離ればなれになるのか…?

そう考えると胸のあたりがズキズキした。

俺は桜音にどうしてやることもできずただ隣に座って、桜音の泣き声を聞いていた。

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