ドラゴン・テイル
──ギィィィン………
金属がぶつかり合うような音。
何が起きたのか分からず、強い衝撃で弾かれる自分の剣を見るクルセイダー。
次の瞬間……─
「フリーズランスッ!」
ウルの放った氷の槍が、クルセイダーの胸元を鎧ごと貫いた。
一瞬の沈黙。
自分の胸に刺さる槍とウルの顔を、信じられないと言う顔で交互に見る。
地面を見ると、先ほど自分の剣を弾いたそれが転がっている。
銀の………矢………─。
そこまで目を向け、クルセイダーの体は大きく傾き、地面に崩れ落ちた。
ウルは、矢が飛んできたであろう方向に視線を向ける。
そこには、こちらに向かって走ってくるエルフ女の姿があった。
「逃げるわよ! このままじゃ捕まるッ!」
言って、落ちた銀矢を拾いざま林の中に駆け込む。ウルが辺りを見ると、盗賊達の殆どが地に伏していた。
ウルはコパンを抱えると、エルフ女の後を追うように林の中へ飛び込んだ。
前方に、エルフ女の走る後ろ姿が見える。ウルはただただ、その後ろ姿だけを追い続けた。
─ッはぁ……はぁっ……ッ
林を突き抜け、道の無い森に入る。
森の中を走り、どこからともなく合流した数人の盗賊達と進むこと十五分程度。
深く生い茂った木々に囲まれる大地に陽の光は無く……、その先に見えた巨大な影に、ウルの足が止まる。
森の木を切り倒し、そびえ立っていたのは巨大な古城だった。
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