俺の彼女は宇宙人
俺は後ろを見た。
相変わらず顔を赤くしたさおりと目が合った。
さおりは目をそらした。俺も目を床に向ける。床には、机の足に集中してほこりがたまっていた。今週の掃除当番誰だよ。

気づいたら5分経っている。5分も無言の状態を続けられた俺たちはすごい。
ここでの問題は、どちらが告白するか、ということだ。
正直、さおりも俺も、お互い気になってるのはわかってたし、こんなシチュエーションをわざわざ藤木と島が作ってくれたことが、何よりの証拠だ。
俺もさゆりも強がりでシャイだ。
だから、どちらも口を開けようとしない。
が、ここでさおりにこされてしまうのは、男としてのプライドにかかってくる。そこで俺は決心する。

「あのさ」

見事にさおりと被った。

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