シムーン
飛んできた声にハッとなると、イタズラっ子のように笑う彼の顔が目の前にあった。

「ヤダ、起きてたの?」

そう聞いた私に、
「とっくに、真希の寝顔を見てた」

彼が答えた。

「もう…」

恥ずかしくなって、顔を隠したくなる。

「結構かわいかった」

「バカ…」

そう呟いたら、唇を塞がれた。

チュッと音がしたかと思ったら、すぐに離れる。

一瞬の出来事に、私は目を丸くした。

「それは言っちゃダメでしょ」

イタズラっ子のような笑顔で、そう言われた。
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