シムーン
うわっ、付箋がいっぱい…。

嫌がらせかと思うくらいの付箋の量に、私は頭痛を覚えた。

「間違いだらけだったぞ」

課長が言った。

やはり、そうですか…。

「これ、今日中に仕上げるように」

課長はそう言うと、私の前に書類を突き出した。

浮かれていた先ほどまでの気持ちが一気に沈んでしまった。

「はい…」

受け取った書類が重たかったのは、私の気のせいであって欲しい。

「それと、見積書も今日中まで」

続けて言った課長に、
「はい…」

私は返事をすることしかできなかった。

ある意味、パワハラである。
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