シムーン
後を追おうと俺も足を動かそうとした。

しかし、
「行かないで!」

強い口調と共に、腕がつかまれる。

見ると、彼女の両手が俺の腕にしっかりと絡みついていた。

「行かないで!」

強い口調で叫ばれたのと同時に、刺すような鋭い視線が俺を見ていた。

「追いかけたらバラしてやる!

あんたたちの画像をバラしてやる!」

「構わない」

俺が言ったのと同時に、彼女が目を見開いた。

「あいつを救うことができるんだったら、バラされたって構わない」

そう言ったのと同時に、絡みついている彼女の手を振り払った。
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