GENERATION!!〜双子座星の軌跡〜2
第四章〜真実の宝珠〜
「………あの女の子、泣いてた?…敵なのに…」

シェルーが去った後、最初に言葉を発したのはヒナだった。

「あの子は…闇の集団にとっては…私たちが宝珠を集めることは許せないの?」


その問いは虚しく宙を舞う。
ジュンも、リュウも固く口を閉ざし、ヒナの言葉を待っている。


「宝珠は…すべてのヤツらにとって良いものではないってわけか?」

ヒナの言葉を受け、こうは静かにリュウに向けて話し掛ける。

リュウは少し間を置いた後、空を見ながら、静かに話し出した。


「その昔。宝珠によって起こされた争いがあった。
光暗戦争というものだ。
その戦争で人類のほとんどが死んだという遠い昔の争いだ。

詳しくはわからないがそれ以来、宝珠は封印され、闇の集団は代々この世界に危害を与える。」


こうは射抜くような瞳ですぐに言葉をかえした。
「はーん。そんなよくわかんねーものを俺たち他の世界の奴が集めろってか。」

こうは下を向いたまま、考え込んでいるヒナを横目で見ながら続けた。

「くだらねー。……」

「私たちも知らないのよ。昔からの事だから詳しくは…悔しいけど何も…。」

たまらず、ジュンも誰にともなく叫んだ。しかし、気持ちが先走ったせいか、すぐに口ごもってしまう。

「…知りたい…。」
黙り込んでいたヒナがふいに言葉を漏らす。


「知りたいよ…。もっとこの世界のこと。」

ヒナはキリっと顔を上げ、ジュン達に向け、話し出した。


「集めるよ。私。この世界のこと、宝珠のこと、もっと知りたい。」
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