GENERATION!!〜双子座星の軌跡〜2

忘れられた宝珠

丘は真っ白な霧に阻まれ、身動きもできないほどの視界だった。

「み、見えない!」
「大丈夫。『来たれ。闇を照らす聖なる焔。』」

ジュンの詠唱で杖先に明かりが灯った。
白い霧は幽かに揺れる靄に変わる。

「霧のにえ……この見えない霧に乗じて人を襲うものか、連れ去るものか……」
「!!どっちにしろ怖いわよ!」
リュウの言葉に顔を強ばらせるヒナ。


カツン!
「ん?なんだ、これ。」
こうの足の下に固い石のようなモノが埋まっていた。

掘ってみると出てきたのはさっきの石版に似ているが、古びて、ひび割れたもう一つの石版だった。
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