GENERATION！！〜双子座星の軌跡〜２

｢お前は…！！｣

『魔狩りだ。お前は街の生き残りか？』

ジュンの姿に少しも動じず涼しげに応えるその男…
黒いフードからのぞく紫のうねりのある長い髪、朱い切れ長の冷たい瞳…

その姿を、今の今まで忘れることはなかった。

『誰だ？見覚えがあるな』

薄い笑みを浮かべながら、ジュンを見る男に吐き気さえ覚えながらジュンは叫ぶ。

｢忘れたなんて言わせないわよ！！あなたのせいで…私の故郷とフィル姉は…！！｣


堪えきれない感情と涙に声を殺されながら睨むジュンの瞳は烈火のごとく男を射抜き、氷のような殺気を放っていた。。

『ああ。いたな。昔、どこぞの田舎に急な洪水のおかげで取り残した｢魔の子ども｣が。』


｢だまって！！｣

ジュンはすぐ様、攻撃の陣をとる。

｢ブラスト！！｣

『無駄だ。』

鋭い鎌鼬と風が男を巻き上げ、切り刻むはずだった…

が

バシュ！！

男は手を伸ばし、ジュンの魔法を捻り潰してしまった。

｢なっ！？｣

ジュンはその様子に一瞬躊躇したが、すぐにまた陣をとる。

『何度やろうとも…

｢ストムブレス！｣

『無駄だ。』

男が手を返すと魔法は行くべき方向を変え、術者に襲いかかる。

｢どうし…て？｣


『……だからだよ。』


｢え？｣