EXIt
「俺も何度も逃げたけど、必ず、夜中の二時頃には捕まるんだよな……」

「それじゃ、二時に捕まらないようにすればいいんじゃないの?」

「だと、いいなぁ」

「時間がわかっているなら、大丈夫だ。逃げられる」

 歯無はなぜか根拠がないのに自信満々だった。

「今日、俺がここにいることは誰も知らないはずです」

「そうだよ。だから、悪い夢だと思えよ」

 歯無は何となく現実的ではないので、疲れて妄想だと断定した。

「そうだと、いいなぁ……」

 歯無が疲れたので、話は中断し、寝ることにした。
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