君が、イチバン。

一緒に並んで調理する。私は野菜を切る係だけど。
豚肉とキムチを先に炒める瑛ちゃん。キムチって炒めちゃうの?って聞いたらそれはカレー作る時に肉と玉ねぎを炒めないの?と聞くのと一緒だよとコンコンと説明された。旨味成分がどうのこうのと言っていたから聞き流しておいた。

出来たキムチ鍋を二人でつつく。最高に美味しい。シメにチーズなんか乗せちゃって幸せだ。

「美味しいね」

私が笑うと瑛ちゃんも笑う。
ゆったりとした時間は、あの日の瑛ちゃんなんか感じさせなくて、ホッとする。ホッとし過ぎて、体の力が抜けたのか、

「そういえばさぁ、瑛ちゃんって昼間いっつも何してんの?」

ただ、何となく、今まで聞かなかった事を聞いてみたり。


< 195 / 244 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop