君が、イチバン。

「信じられない?」

瑛ちゃんの瞳が不安気に揺れる。

信じ、られない?瑛ちゃんを?私が?ば、か。

「信じられない訳ない。信じる信じないとかそんな次元じゃないし。瑛ちゃん、あなた私にとってどれだけ割合占めてると思ってんの」

瑛ちゃんが、そういうならそういう事。疑う余地ないし、ああ、もう、


「多分瑛ちゃんからだったら怪しい壺も買っちゃうよ。こんな駄目にしたのは瑛ちゃんあなたなんだけど」

「…しいちゃん、壺なんか売らないよ」

「分かってるよ、ばか」

「駄目にしてごめんね」

「うん、責任とってよ」

「勿論」

瑛ちゃんの声が揺れる。


「しいちゃん、俺の事、好き?」

瑛ちゃん、自分の事、俺って呼ぶんだ。とかもうそうじゃなくて。


瑛ちゃんの瞳に映った自分が恥ずかしくて、顔を見ないでコクンと頷く。


「…駄目だよ、言って?」


あああああああ、なに、その凶器みたいな色気。顔が熱くなる。心臓がバクバク煩い。

瑛ちゃんが、私の目元にキスを落とす。ゆっくり、大事なものに触れるように髪を撫でて。
だけど、その瞳が、私を急かすから、

「すき」

瑛ちゃんの手が止まる。

「すき、」

それから、ギュッと抱きしめられて、一番大切な人の、一番安心する胸の中で、
誰よりも、イチバン、

それは、息をする様に自然に、


なんで今気付いたんだろうと、馬鹿らしくなるほど。



瑛ちゃんが好きだーーーーー


< 240 / 244 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop