魔念村殺人事件
やっぱり、美紀と鈴音の間に何かあったことは間違いない。美紀の頬を叩くとしたら鈴音だろう。
「話してくれてありがとう。具合が悪いのに悪かったね」
「いいえ、真優を殺した犯人……絶対見つけて下さい」
正信は掠れた声で力強くそう云うと、再び目を閉じた。
陸は立ち上がり正信の部屋を出た。
春樹達にどう説明しよう……。章吾もいるんだ、妹のこんな話しなど聞きたくないだろうな。
陸が廊下で考えあぐねていると、お茶の間の引き戸が開き、春樹が出てきた。
「何だよ陸、暗がりで佇んでたらビックリするじゃねぇか!」
「ああ」
生返事をする陸に、春樹は何かを察したのだろう。
「もうすぐ夕方だし、腹減ったから車にまだ置いてある食料取りに行くぞ」
そう云って陸の腕を掴み玄関を出た。
外は相変わらずの雨で、車の側面は泥で汚れていた。
車のドアを開けた春樹は、陸を無理矢理後部座席に乗せると自分も隣りに乗り込んだ。
「話してくれてありがとう。具合が悪いのに悪かったね」
「いいえ、真優を殺した犯人……絶対見つけて下さい」
正信は掠れた声で力強くそう云うと、再び目を閉じた。
陸は立ち上がり正信の部屋を出た。
春樹達にどう説明しよう……。章吾もいるんだ、妹のこんな話しなど聞きたくないだろうな。
陸が廊下で考えあぐねていると、お茶の間の引き戸が開き、春樹が出てきた。
「何だよ陸、暗がりで佇んでたらビックリするじゃねぇか!」
「ああ」
生返事をする陸に、春樹は何かを察したのだろう。
「もうすぐ夕方だし、腹減ったから車にまだ置いてある食料取りに行くぞ」
そう云って陸の腕を掴み玄関を出た。
外は相変わらずの雨で、車の側面は泥で汚れていた。
車のドアを開けた春樹は、陸を無理矢理後部座席に乗せると自分も隣りに乗り込んだ。