ばい


「でも…」



尚輝が何かを言い掛けたときー



『ねぇ…あれってNEONのNaoじゃない?』

『あー本当だ』

『一緒にいる女って誰?』



店内にいた女子高生たちが尚輝に気付き始めてしまったため


私は尚輝の腕を引いて、お店を出て


尚輝と別れた。


尚輝は何か言いたそうな顔をしてたけど…


私は気付かない振りをした。



…たぶん尚輝は仁にお見合いの話をすると思う。


だけど、仁は止めてはくれないだろう。


もう…


私には会いたくないだろうし


仁には関係ない話だから。


そう自分に言い聞かせてるのに…


わかってるのに…


こんなにも心が痛むのは…


こんなに心が寂しいのは…


何でなんだろう…?


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