先生

私は柚子を見ると、寂しそうな顔で私を見ていた。


「純那、何年友達をやっていると思っているのよ。ただ、私は純那の口から言って欲しかったから黙って居たんだ。」


そう言った柚子は少し笑顔になると


「言ってくれて嬉しいよ。先生だろうと、純那が好きな人なんだから応援するからね」


篠は私の手を引っ張り、


「私達に黙ってるなんて馬鹿にするとでも思ったの?」


そう言って私を抱き締めた。



そんな2人に、涙が止まらなかった。



2人に話した事で、少しだけ素直になれた気がするよ。



私達は肩を抱き合い、輪になって泣いた。



形だけじゃなくて、本当に心が通じ合う親友になれた気がしてすごい嬉しかったんだ。



私達はお互いに頑張る事を約束した。



「もう、隠し事は無しだよ」



柚子が泣きながら言った言葉。


絶対に約束するからね!!


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