色葉
「姉の不機嫌な時の雰囲気にそっくりなんだって」


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


「困るんだよね。毎回あんな反応されてさ」


指さされた方向には未だに安堵の涙を流す雛森先輩


「これでも最善案なんだけどね。姉の真似をして冷静にさせてから相手に気付いてもらうって。最初の方は思い出したくもないよ。」


なんていうか


「秀の姉ってどんな人なんだ?」


「普段は明るい人なんだけど、怒ると人にトラウマ植え付けるみたいだね。特に剣道はなぜか一生懸命してたから練習は度を超してたと思うし」


そう言って視線を前に向ける。その視線には慈愛がこもっていた。


「ご愁傷様」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・うわぁ。謝るんじゃねぇんだ


オレが更に質問を言おうと口を開いたがタイミング良く邪魔された



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