色葉
ざつだん
説明が終わったとこで眼鏡をかけた理性的な顔立ちの男性が入って来た


「おぉ~ひろちゃんいいとこに。ルールの説明終わったら次何すんの?」


あぁ~この人が噂の高橋先輩か。イメージと違ってしっかり者の雰囲気だ


愛梨先輩とのやりとりでもっと頼りなくて、おおらかな人かと思ったけど


神経質そうで厳しそうな感じがする


・・・・・・・・・・・・・・・・なんで愛梨先輩みたいな人がなつくのか不思議だな


高橋先輩は愛梨先輩の言葉を無視し、教室を見回して秀のとこで目をとめた



驚いた顔をした後に秀に向かって歩いて来て「雛森に代わって謝る。すまなかった」と頭を下げた


これには皆驚いて、言葉を無くした


「ひろちゃんが頭下げてるよぉ~。こんなレアな場面に遭遇するなんて。写メ撮っとかなきゃ。雛ちゃんにも送ったあげよぉ。」


愛梨先輩は以外は言葉を無くした


ていうか愛梨先輩それはあんまりだと思います


秀もあまりに突然のことで反応出来ないようだ


「雛森は普段は冷静で頼もしいやつなんだが、不測の事態が苦手でな。困らせてしまって悪かった。」


不甲斐ないって顔をする高橋先輩。


この先輩いい人かもな。顔のわりに面倒見のいい温かな性格をしている気がする


秀もそんなことを思ったのか、相手を気遣い柔らげるような微笑をたたる


「気にしないでください。こっちも慣れてますし。雛森先輩の方は落ち着きましたか?」


「クラスの女子に任せたから大丈夫だと思う。後で本人も寄越すからよくしてやってくれ」


「ご丁寧にどうも」


「ふ。それにしても似ているな。オレも聞いていなかったら大杉先輩と間違えていそうだ。まぁ性格までは似ていなかったのは幸いだ」


「あはは。『誰が百合ちゃんに似てるのぉ?』」


秀の乾いた笑いに被せるように愛梨先輩の声。


元気いっぱいっというようにこちらに向かって走って来る


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