色葉
「それでどうですか?」


「あ、ええっと何でしたっけ?」


微笑みが可愛かったくらいしか覚えいない


あぁ~あとは背後からものすごい罵倒された気がする。

ってかまだ続いてる


「古川つばささんは新入生歓迎イベントに参加しますか?」


あぁそうだそうだ。これを聞きたかったんだっけ


「参加はすると思います。ただ」


「ただ?」


古川つばさに関して言えば、参加はするだろう。


あいつはにらまれ、動きづらくなるのを嫌う


それに参加しない益と参加する益なら参加する方が大きいだが


「真剣にやるか、やらないかについてはわからない。エリサはあいつが参加すれば満足なのか?」


質問した後に答えがわかった。瞳に宿る輝きが違う。


「悪い。この質問はなしだ。無駄な質問だった。なんでそこまでこだわるんだ?」


あぁ後ろの怨念の声がより一層激しくなった


「目と目でわかり合うなんて。下劣なくそ野郎の分際で・・・・・・・・・・・・」


なんか段々美鈴のイメージが狂ってくな


美鈴は何がそんなに気にくわないんだ?


あぁーそうそう女の子なんだからくそ野郎とか言うなよ


言ったらエリサに気付かれないように腐心している美鈴の努力をふいにするため心のなかで突っ込んだ


努力の方向性が完璧に間違っていると思いつつ


「この学校の新入生挨拶って特別科の最優秀生徒がやっていたんですよ。」


そうなんだ。あれ?でも今年は


「そう。今年は古川つばささんが選ばれました。去年から全学科の中からになったのですが、私はそれでもだれにも負けるつもりはなかった」


エリサの表情には暗い影が一切なく、ただただ強い意志とやる気に満ちていた


「私が負けたのは初めてでした。次は負けない。そう思ったら居ても立ってもいられなくなって。」


「それで調べるようなことしたのか」


「えへへ。結局何もわからなかったんですがね。でも反省はしてません」


いやそこはしようよ。結構いけないことだろ


< 74 / 178 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop