秘密な私の愛しき人
「とりあえずメイクでそのクマ隠すわよ」


そう言って美佳は私の手を引っ張った。



「えっ?でも、美佳。もうすぐ…」


授業が始まると言おうとしたら



「そんなのより穂樺の悩みのほうが大事!」


美佳の迫力に負けて私は大人しくついて行った。



美佳は気付いてくれてたんだ。


私にまた何か起こったことを。




私達はトイレに行って美佳にメイクを直してもらった。



授業開始のチャイムが鳴ったので屋上でサボった。




「で、何があったの?」



美佳がじっと私を見た。



「あの…実は……」



私は昨日のことを話した。


洸くんに告白されたこと。

それを琉ちゃんに見られたこと。

また琉ちゃんから逃げ出してしまったことなど。



< 147 / 231 >

この作品をシェア

pagetop