秘密な私の愛しき人
「琉ちゃん!?」


穂樺はびっくりしたみたいだがすぐに抱きしめ返してくれた。

「穂樺。接客とかしてるときに他の男に変なことされなかったか?」


俺は体を少し離して穂樺の顔を覗きこんだ。

これが心配で仕事ができなかった。


「えっ? 大丈夫だったよ!琉ちゃんがいるときだけ」


「そっか……ちなみにお前を助けた上田って奴って何?」


「何って…クラスの副委員長だよ?」


「それだけ?」


俺って穂樺になると余裕がなくなるんだよなι


「それだけだって!…もしかして琉ちゃん気になってるの?」


「だったらなんだよ」


「私にとっては琉ちゃんだけだから」


そう言って穂樺は微笑んだ。

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