Love Step
どうしよう……なんて言えば良いの……?



気持ちを整理できないまま雪哉に聞かれて杏梨は困り果てた。



何も言わずにこの場から逃げたくなる。



でも逃げてもゆきちゃんは放っておいてくれないだろう。



あっ!立ち上がっちゃった……。



ゆっくり雪哉が近づいてくるのを、杏梨は困惑した表情で見つめていた。



腕が伸ばされてゆきちゃんの手が肩に触れた。


そこだけが熱をもったように一気に熱くなる。



「杏梨?どうした?彩に何か言われたのか?」



優しく見つめてくれるゆきちゃん。



その優しい瞳の中にわたしは苦悩を見つけてしまった。



ゆきちゃん……苦しんでいるの?


わたしと彩さんにはさまれて……。



杏梨は肩に触れている雪哉の手を払うように、一歩退(しりぞ)く。



「あ、あのね わたし……ゆきちゃんを本当に好きなのか分からなくなっちゃったの」


わたし、何を言っているんだろう。



「杏梨?」



雪哉は耳を疑った。



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