Love Step
トントン……



遠慮がちにドアが叩かれた。



「はい?」



貴美香がドアを開けに行く。



ドアを開けると花束を抱えた春樹が立っていた。



「ノックだなんて……そのまま入ってくれば良いのに」



「いや……」



「もう、他人行儀なんだから 私たちは家族なんですからね?」


貴美香が笑いながら言うと春樹も笑顔で病室へ入った。



そしていつものように貴美香に挨拶程度のキスを唇にする。



2人を見ていた杏梨は目が点に……。



急いで視線を窓の外に反らした。



うわぁっ!人前で……熱々なんですけど……。



< 376 / 613 >

この作品をシェア

pagetop