Love Step
杏梨はネックレスにつけていた指輪をTシャツの下から出した。



「うわぁ~っ 可愛いっ!さすが雪哉さん!もうほんと、びっくりだよ~」



香澄は可愛いピンクダイヤの指輪に惚れ惚れとした顔になった。



「雪哉さんと結婚か~ 羨ましいな~ ねえねえ あのさ、変な事聞いていい?」



急に真面目な顔になった。



「え?な、なあに?変な事って……」



変な事って言われると……。



「単刀直入に言うよ?……あのさ……」



聞く香澄も話しづらそうだ。



「う、うん……」



「あのさ、もう女になったの?」



思い切って言ってみた。



「へっ……お、女?」



「そう、もう雪哉さんと……」



その先は恥ずかしくて言えない。



だが杏梨は香澄の言いたい事がようやく分かったようで見る見るうちに顔が赤くなっていく。



「やだっ!香澄ちゃんっ!そんな事聞かないでっ!」



ゆでだこの様に真っ赤だ。



「だって……」



頷くべきか、しらばくれるべきか、杏梨は迷った。



「もういいっ!そんな顔を見たら想像しちゃうじゃん!分かったよ 分かった♪トラウマは克服できたんだね?」



「……うん 克服できたみたい」



真っ赤になりながらも頷いた杏梨だった。




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