空白の玉座




「ようやく笑った」

眩しい笑顔にジェイスは目を細める。
太陽の光を浴びて透き通るような綺麗な肌の色に、輝く瞳。

「あなたはずっと笑っていればいい、その為に俺がいるんです。…後で護衛にセシを部屋に行かせます」

ジェイスは軽く頭を下げると広場の方へと足を向ける。

その後姿を見送りながらアメリアは穏やかな表情で目を伏せた。






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