To Heart
「でもさ、俺思ったんだ。彼氏がいたって俺は理央ちゃんという人間に惚れているんだって。だから、男とか、女とか関係なくずっと友達でいられたらって思うんだ……」

そこまで神谷は真剣な表情で言うと、急にいつもの明るい声のトーンで

「ひょっとしたら、長年の友情が恋に変わることもあるかもしれないだろ?」

と言って、ニカッと笑って見せた。

「だから今は、徹底して「友達」やってみせる!」

「カッコいいな、神谷は……」

僕が感心してボソッと言うと、

「そうか?だからって、俺に惚れるなよ♪」

と、いつもの調子で切り替えされた。

「惚れへんわ!」

神谷の前向きさを、僕も見習うべきなのだと思う。

僕も前向きにならなければ。

「でも……ありがとな。神谷」

「なんだよ!? 気持ち悪いな!」

「なんか僕も、出口が見えた気がする」


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