To Heart
「あの時私、冗談ぽく言ったけど、啓太くんの言葉に本当に感動したの。もの凄く真っ直ぐで、女の人の事とても大事に考えていて。20歳位の男の子って、とにかくヤリたいみたいな人多いでしょ?だから、こんな人もいるんだなって。心がきれいな人なんだなって……こういう人に愛される女の子は幸せなんだろうなって思った」

負け犬の遠吠えのような話を、理央ちゃんがそんな風に思ってくれて、それを今までずっと覚えてくれていたなんて、意外だった。

「3年の終わりにそれまで付き合っていた人と別れたとき、ふっと啓太くんの言葉を思い出して……次の恋愛は、真っ直ぐ相手を想う人と付き合いたいなって思った。そしたらね、大学卒業する前にそういう人に出会えたの! この人だと思った。一気に好きになったわ」

卒業後、理央ちゃんに年上の彼氏が出来たことは、神谷から聞いて知っていた。

神谷も結局、俺が沙也加と付き合う事になった3年の秋頃に彼女が出来た。しかし、その後も今も、理央ちゃんとは宣言通り「いい友達」のようだ。

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