To Heart
「頼むよ! 理央ちゃんと仲良くなりたいんだ!」

神谷が理央ちゃんに聞こえないように小さな声で懇願する。

「嫌やって言っとるやろ!」

必死になると、普段隠している方言がつい出てしまう。

会話が平行線上のままモメにモメていると、

「なんだか楽しそうね」

背後から笑みを含んだ声が聞こえ、僕たちは動きを止め、ゆっくりと振り向いた。

立っていたのは理央ちゃんご本人だった。

神谷の言うように見事な「モデル」的容姿。

少しハスキーな色気のある声。

神谷と一緒に、遠巻きに見たことはあったが、こんなに間近で見たのは初めてだ。

理央ちゃんの放つ物凄いオーラを間近で感じ、圧倒されて言葉が出なくなった。

< 26 / 171 >

この作品をシェア

pagetop