To Heart
「初めまして。文学部2年の長谷部理央です。えっと……経済学部の川口くんでしょ?」

「は、はい」

ただでさえ女の子と上手く話せない僕は、理央ちゃんの前で完全にテンパっていた。

こんな美人に話しかけられて、好きとか関係なくドキドキしない奴なんているのだろうか? いるなら見てみたい物だ。

「私の友達が、あなたのこと気に入っているみたいなの。良かったら会ってあげてほしいんだけど、ダメかな?」

理央ちゃんは先程神谷から告げられたことを、まるで前からの知り合いのような親しげな口調で、僕に向かって単刀直入に言った。

「あ……はぁ……」

理央ちゃんのまっすぐな視線と神谷の懇願する眼差しを感じ、僕はもはやオッケーするしかなかった。
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