To Heart


友達と待ち合わせしているという店に向かう道すがら、神谷は豊富な豆知識と得意の話術を駆使し理央ちゃんとの話を盛り上げた。

僕はといえば、盛り上がる二人の間に入れず、自転車を押しながらトボトボ二人の後ろを付いて歩いた。

なんで僕がそんな所に行かなイカンのさ……

大体、僕には気になる人がおるのに……

「ねぇ、川口くん。紹介って言ってもそんなに堅苦しく考えないでね」

僕が渋々付いてきているのを感じ取ったのか、不意に振り返って理央ちゃんが言った。
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