To Heart
週末は昼間からバイトの予定を入れた。
昼間から入れば長い時間、彼女と一緒に仕事が出来るからだ。
仕事中パリパリと動く彼女の姿は、堂々としていて、とてもカッコいい。
それに引き替え、僕の接客は未だに辿々しい。
情けない。
「川口くん。背中をもっとピッと伸ばしてみるといいかも! その方が断然カッコいいし。自信持ってやってみて♪」
相変わらずオドオドとオーダーを受けている僕に、客の切れ間に彼女がそう声を掛けてくれた。
僕の名前を彼女が呼んでくれた。
ただそれだけのことが、とても特別なことのように感じドキッとした。