To Heart

缶コーヒーを手にした僕たちは、販売機の横のベンチに座って話を続けた。

「温(あった)か……」

温かいコーヒーのお陰で、冷えが少し和らぐ。

「今日寒いもんね」

理央ちゃんは缶を開けずに持ったまま、カイロ代わりにしているようだ。

「なんだっけ? あ、そうそう。カッコいいのに、女の子とチャラチャラしていない感じがいいってずっと言ってたから、初めてって聞いてびっくりしたみたいよ。
なんか、ゴメンね。昨日は2人で置き去りにしちゃって。マミ、酔いが醒めるまで店で待ってみるって言ってたから。まさかそんな大胆な行動に出るとは思わなかったの。」

「いや! こっちこそ、藤田さんをあんな所に置き去りにしちゃったわけだし……」

「ねぇ、あんなゴージャスなボディー見て、そのままやっちゃおうとは思わなかったの?」

理央ちゃんは美人なのに性格がサバサバしているせいか、かなり凄い質問をしてきているのに、いやらしさは感じなかった。

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