★あいつは教育係☆
愛を誓おう
結局、私が連れて来られた場所はスタッフの控え室だった。


「お前さ、雅哉さんが好きだったんじゃねーのかよ?」

えっ?確かに、最初は雅哉さん目当てだったけど......

「何?雅哉さんに彼女がいたから、俺で良いかって妥協したの?」

......

何それ?


身体中の血の気が引いたみたい......

震えが止まらない......

「信次、それ本気で言ってるの?」

声も震えてる......


「確かに私は、最初は雅哉さんが好きでバイトを始めたけど......意地悪で冷たい信次なんか、大嫌いだったけど......たまに見せる優しさや、何だかんだ言っても見捨てないで私を支えてくれる信次を好きになったのに......」


涙で視界が歪む......


「なのに、私の言う事信じてくれないの?私が恋多い人間だから?そんな奴の話なんか信じられない?だったら......だったら、最初から優しくしないでよ!邪魔だ!目障りだ!って冷たくあしらってくれれば良かったのに......」


「信次なんか......信次なんか、大きら......」

全部言い終わらないうちに

信次にギュッと抱き締められた。

「ごめん......。」

......

「意地悪言った。ごめん......信じられない訳じゃない。ただ......自信がなかったんだ。お前は、雅哉さんの事がまだ好きだった時、俺にどんなに厳しくされても、一生懸命頑張ってて......」


あ......確かにそうだったかも......


「だから......本当に俺の事好きになってくれたのかなぁ......って不安になったんだよ!......でも、酷い事言った......ごめんな?」


そして信次は

私の唇にそっとキスをして

「俺も好きだよ。」

って言ってくれた。
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