翡翠の姫君



もしそれにエミリアが合格すれば、城で会うことができるんだ。



そう考えると、嬉しくて仕方がなかった。



俺も仕事を頑張ろうと思えたんだ。





だが…試験まで、勉強を頑張ると言ったエミリア。



もちろん城に来ることはない。


俺が行こうと思えば、楽に抜け出して行けるが…

勉強の邪魔になるんじゃないかと思うと、行くに行けない。



そんな事を考えては繰り返し


…今に至る。





そろそろ限界だ。



今まで長くても3日ぐらいだったのに、10日も顔を見ていないだなんて。




今すぐ抜け出したい。




エミリアに…会いたい。





でも、仮にも仕事中。
ましてやこんな雨の中。


抜け出したりしたら、またあの2人がうるさい…






< 91 / 201 >

この作品をシェア

pagetop