忘れられない人
注文したものが運ばれてくる間に、メールの着信音が鳴った。

「あ、藤咲先輩じゃないの?!早く見て見て!!」

みちるにせかされ、私はいそいそと携帯を開いた。

「なんて書いてあった??」

みちるの目が、好奇心でキラキラと輝いている。

実際に受信したのは、凌からのメールだった。

『明日、行きたいとこを考えておくこと。それと、安全運転するから、半袖でもいいよ。明日は12時に迎えに行きます。じゃ、おやすみ。』

私は自分で目を通したあと、そのままみちるに携帯を渡した。

みちるも黙って受け取り、読み始めた。

「ふーん・・・。藤咲先輩って、こんなふうにメールくれるんだぁ。」

「どこ行こう?!どこがいいかなっ?」

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