忘れられない人
みんな考えることは同じようで、浴衣姿の女の子たちが、たくさんテーブルについているのが見えた。

「お礼も兼ねて、何でも奢っちゃう♪いっぱい食べて!」

そうは言うものの、きつく帯で締められている上に、慣れない浴衣で腰も足も痛く、すでに限界が近づいていた。

「はぁ~。浴衣って疲れるねー。」

みちるも同じことを思っていたようで、口に出した。

「とりあえず、アイス食べたい。先にパフェ頼んじゃおうっと♪」

そう言うみちるにつられて、私も今日くらい甘いもの解禁しちゃおうかなっと思う。

いや、そんなんじゃだめだ・・・。

かなり自分の中で葛藤したが、最終的にはサラダとコーヒーを頼むことで落ち着いた。
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