僕の三歳の弟

第七章 一樹と千尋と空夏

「こういうことが、あったんだよ。」
「ごめん」
そう言った時に、携帯が鳴った。
その相手はだいたい、予想がついていた。
予想が的中して、翼だった。
『もうすぐ、小学校の子供達との交流会があるから帰って来い！』
というメールだった。
僕と優は、急ぎ足で小学校に向かった。
といっても、小学校から1分もかからない場所だったからすぐについた。
「おー、早かったな！」
そう言っている翼の周りには空夏ちゃんと千尋ともう一人男の子がいた。
千尋は僕を見た瞬間に、僕のほうに走ってきた。
もちろん、ホワイトボードを大事に抱えていた。
千尋の後ろから、僕の知らない男の子と優がついてきた。
「この子、誰？」
千尋は、ホワイトボードに何かを書いていた。
「かずきくん」
「優の、弟か！」
そう言いながら、僕は一樹君に微笑んだ。
「自己紹介終わったから、一樹・千尋遊びに行こう！」
そう言って三人は、走っていった。
僕達三人も、もちろん微笑んでいた。
その理由は、三人が仲良くしてくれたことが一番うれしかった。