危険男子





「どうしたの?ひなちゃん?何か考え事?」


あたしは無意識にぶつぶつと呪文のように言葉を発していたようで、灯真くんが気になってあたしの顔を覗きこんで来た。



いきなり視界に飛び込んで来た美しいお顔に、あたしの心臓はバクッと音を鳴らす。


「だ、大丈夫です。何でもありませんっ!!」

あたしはワタワタと慌てて目線をそらした。









………その光景はあまりにも目立っていたよう。

灯真くんが顔を覗きこんだ瞬間、周りの人たちがざわっと揺れた。



「ちょっと、何?あの子」

「なんで灯真様に、あんな馴れ馴れしいの?」


「抜け駆けなんて許せないっ!!」





ひーぇーっ!!

そのこそこそ話になっていない会話を聞いた瞬間冷や汗がドバッと出てきた。


ていうか、『様』って!!
それにもびっくりだよ!!






「なんか、目立っちゃったみたいだね」

横で灯真くんがクスッと笑った。









………貴方のせいです。
 
 
 
 
 
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