君だけのもの
「日悠!!!!」
あたしは必死で日悠を呼んだ。
それを無視して絵里奈さんはナイフを振り上げた。
そこに部屋のドアが開いて、誰かが入って来た。
「陽奈!?」
絵里奈さんはその声に手を止めた。
「日悠…君…」
「絵里奈…何してんの?」
日悠はいつもより低い声で絵里奈さんに言葉を投げつけ、睨むように見た。
絵里奈さんは何も言わずに部屋を出てった。
「陽奈!!」
「日…悠…」
あたしの意識はそこで途切れた。