君だけのもの
1ヶ月の始まり
【陽奈】


きゃああああ!!!


…寝坊した…。

もう最悪…。
お兄ちゃんに送っても…ら…お…う……いないんだった…。


あたしは急いで支度をした。
勢いよくドアを開けると、
…!?

そこには日悠がいた。

「なんで…!?」


「いや…荷物多いだろ?…って少なくない?」


…あぁ!!!…忘れてた…。


「ごめん…忘れてた。帰りでいいかな?」


ごめんなさぁい!!

「まぁいいけど…じゃあ学校行くぞ?」

「…え?一緒に行くの!?」


「は?今更だろ?」

まぁ…電車で行ったら完璧遅刻だからいっか!!


「じゃあ、お願いします。」


あたしは、日悠の後に続いて車に乗った。

「陽奈?」


「はい?」

車に乗ってしばらくして、日悠が真剣な顔であたしを見た。


「陽奈と陽奈ちゃんってどっちがいい?」

はぁ?

どっちでもいいよ!!
むしろ、呼んでほしくない。

「どっちでもいいよ…。」


「じゃあ…陽奈ちゃんね♪」

はいはい。
あたしも、どっちかって言うと、ちゃん付けされた方がいい。
呼び捨ては特別な人だけがいいもん!!

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