そして俺らは走り出す
「休憩時間とっくに過ぎてんぞ。
何?
女バスに気になる奴でもいんの?」
健は後半ニヤニヤしながら言う。
「んなんじゃねーよ!
休憩終わりー!!
もう一度試合すっぞ!」
俺が声をかけると、メンバーの返事が口々に聞こえてくる。
「え~…
紘嵩君、休憩のばしてっ」
メンバーの一人が、語尾にハートマークをつける感じで言う。
「うんわ、キモッ」
勝手に口から出た言葉に、他の皆は爆笑。
言った奴だけ「ヒドッ」とかなんとか言いながら、焦っている。
皆が笑ってるこの時間が、俺は好きだ。