_卒業_
4 新緑
――バシン!
教卓とものさしのぶつかる
凄まじい音が教室中に響く。
みんなの肩がわずかにビクンと反応した。
「いいかぁ? お前等はなぁ……」
今まさに、数学の鈴木先生の
熱血説教ショーが始まったところだった。
「自覚がなさすぎるんだよっ!
高校生としての! じ・か・く・が!!」
パーマをかけているのか元からそういう髪質なのか、
鈴木先生のちりちりの髪の毛が揺れる。
普段から強面の彼が怒ると、更にすごい顔になる。
鬼のような顔ってまさにこれだと思う。
「ったくよぉ……めんどくせぇなぁこのクラスはっ!」
まぁ、こんなにも怒る原因はというと、