ロンリー・ハート《この恋が禁断に変わるとき…》【完】

買い物から帰り
私は何時間もソファーに座り
あることを考えていた。


理絵さんが言った
"子供も産んだことな無いくせに…"
あの言葉が頭から離れない。


実は、以前から気になっていたことがあったんだ…


私は昔から生理が不順で
何かイベントが有るたび
いつ来るか分からない生理と重なるんじゃないかと
心配してきた。


でも、ここ数年は
なんとか周期が規則正しくなってきて
安心してたんだけど


新婚旅行の時
私の予想では、危険日のど真ん中だった。
旅行中、毎晩抱かれたから
もしかして…って、思ってたのに
結局、妊娠はしなかった。


やっぱ、調べてもらった方がいいのかな…


決心がついた頃には
部屋の中は真っ暗…


頼れるのは、実家が産婦人科の智可だ。
少し事情を話し
明日、彼女が仕事を終えてから
会う約束をした。


・・・


「そっかー…
それは心配だよね…
もうすぐお兄ちゃん仕事終わるから
相談に乗ってもらお?」

「うん…ごめんね」

「何謝ってんのよ!
それより、聖斗君、大丈夫かな…
理絵さんは離婚する気無いみたいだし
厄介だよね」


智可の部屋で
あれこれ話しをしてると
仕事を終えた雅史さんがやって来た。


「よう!美羅ちゃん、久しぶり」

「こんばんは。
こんな時間にすみません」


すると、雅史さんはニッコリ笑い
「気にすんなって!」
と、私たちの前に座る。


「聖斗に聞いたよ。
聖斗と美羅ちゃん、より戻したんだってな…
なんか、複雑になってきたよな。
俺、責任感じてるよ」

「そんなこと…
雅史さんは何も悪いことしてないよ。
悪いのは、私と聖斗…」

「そう言ってもらえると気が楽になるよ。
それでさ、聖斗にも今日電話して話したんだけど…
俺、昨日木曜日で病院休みだったから
理絵ちゃんの勤めてたキャバクラ
行ってきたんだよ」

「えっ?」


うそ…


「店で理絵ちゃんのこと
色々、聞いてきた。
ちょっと、ヤバい話しも…」


ヤバい話し?





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