ロンリー・ハート《この恋が禁断に変わるとき…》【完】
「上杉君…私…
やっぱり、聖斗のことが好きなの…
忘れられないの
だから上杉君とは…
付き合えない…」
「美羅…」
私って、なんて酷い女…
「…うそ…だろ?」
「嘘じゃない。
いつ、このこと言おうか
ずっと考えてた…」
寒々とした教室が
シーンと静まり返る。
胸の奥がキリキリ痛み
呆然とする上杉君の寂しげな瞳を
直視できない。
自分の気持ちを偽り
上杉君が一番傷つくであろう言葉を
口にする。
2人で過ごした楽しかった日々が
打ち消しても、打ち消しても
頭の中に浮かび
私の涙腺が熱く潤む。
ダメだ…
泣いちゃダメ。
この嘘を悟られてしまう
「美羅…本気なのか?
本気で別れたいのか?」
「本気…だよ。
だから、もう上杉君とは…会えない」
まだ半信半疑なのか
上杉君は強引に私の腕を掴み
探る様に顔を近づけてくる…
「…やめて」
「なんでだよ!
今更、どうして聖斗ってヤツが出てくんだよ!」
「私…上杉君のこと好きなろうとした…
でも、ダメだったの
聖斗以外の人
好きになれないって気付いたんだよ…」
上杉君、お願い
これ以上、私に酷いこと言わせないで…
あなたを傷つけたくない…
「美羅」
抱き寄せられそうになり
私は咄嗟に彼の腕を振り払った。
「触らない…で…
聖斗以外の男の人に
触れられたくないの…」
上杉君にとって
それは決定的な一言だったのだろう…
彼は静かに私に背を向けた。
「…分かったよ…」
「うえ…すぎくん」
ごめんなさい…
ごめんなさい…
「別れよう…」