ロンリー・ハート《この恋が禁断に変わるとき…》【完】
一人、学校を後にした私は
どうやってバス停まで歩いて来たか
記憶に無いほどだった…
バスの一番後ろの席に座り
まるで廃人の様に
ぼんやりと流れる景色を眺めていた…
上杉君…
私はあなたを好きになる資格
なかったんだよね…
やっばり私は
独りぼっちなのかな…
誰かを頼ることは
許されないのかな…
私が愛した人は
皆、私から離てく
優斗も、聖斗も、上杉君も…
溢れ出る涙は
いく筋にもなり
私の頬を流れ落ちていった。
不規則に揺れるバスの振動を感じながら
厚い雲に覆われた
どんよりとした空を見上げる。
その時
車窓のガラスに
小雨がポツリポツリと
短い尾を引いて微かな痕跡を残しだした。
「雨か…」
パパ、ママ…
どうして私を一人にしたの?
どうして一緒に連れてってくれなかったの?
一人は…寂しいよ…
下車するバス停に着いた時には
雨は本降りになり
激しく地面を打ちつけていた。
白く曇る息を吐き出しながら
私は冷たい雨の中
ゆっくり歩き出す。
瞬く間に体が凍りつき
刺す様な痛みが全身に広がる。
直接雨を受け
感覚が麻痺していく指先
上杉君に酷いことを言ってしまったから
罰を受けているのかな…
それなら耐えなきゃいけないけど
私、弱いから
涙が止まんないよ…
この雨の中なら
いくら泣いてもいいよね…
雨が涙を隠し
洗い流しててくれる
声出したっていいよね…
激しい雨音が
堪らず漏れる嗚咽をかき消してくれる
その時だった…
一台の車が短いクラクションを鳴らし
私の横でスピードをゆるめ止まった。
「…美羅?」