STARヒーロー★


「私はいちごの国のイチゴ姫!ミヤビなどという名前ではありまセーン!!」

なぜか最後らへんがカタコトになったイチゴ姫こと、雅ちゃん。



よく見たらピー ○ 姫みたいなピンクのドレスを着て、お城のてっぺんに縛り付けられている。



「い、イチゴ姫!!!あぶないよっ!今あたしが助けるから動かないでー!!!」


夢って不思議だ。
いつのまにか夢っていう認識が消えちゃうんだから。




あたしは城を取り囲んでいるかのように生えているイバラ(なぜかトゲがあたしの身体くらいある)を乗り越える。





「私はいちごの国のプリンセス……毎日苺のつぶつぶを数える日々に飽きてしまって城を抜け出したらこんな目に…。
隣国のエロエーロ王国の王子に捕らえられてしまったのデース」



だからなんで語尾カタコト!!

てか姫の仕事どーでもよさげなんだけど!!!



頼んでもいないのにベラベラと説明をしてくれるイチゴ姫に心の中でつっこむ。


「姫!!今助けてあげます!!!」

なぜか腰に差していた剣で最後のイバラを斬りつけて城の壁を登ろうとしたとき、聞いたことのある声がした。




「HAHAHA!!やってきたな璃子ちゃん!!でもそー簡単にはイチゴ姫は渡さへんで!!!」



ばっと上を見る。
「明君!!!??」

「ち、違う!!俺は明やない!エロエーロ王子や!!」

手をぶんぶん振って否定する明君。
白いタイツに丸く膨らんだ王子ズボンを履いている。


「…いや絶対明君じゃん。てか明君でしょ」

「エロエーロ王子やって!!!」

白タイツ、余程恥ずかしいのだろう。
真っ赤になって自分はエロエーロ王子だと言い張る。



エロ王子(もう略す)はイチゴ姫の肩に手を置いてあたしを見下ろす。


「ゴホン…つーことで璃子ちゃんにはここで死んでもらう。」


え、何、どーゆう流れであたし死ななきゃ行けなくなったの!!?


「行け!!最強ナイト!!」



は?最強ナイト?



< 32 / 39 >

この作品をシェア

pagetop